託す
掛塚まつりが大好きな高校生のお客さん。
先月来店してくれた時、襟元にタオルをかけようとシャツの襟を下げたところ見慣れた紐が見え、『え?何これ?俺が前にあげた木札け?』と聞くと、『そう。お守り代わりに付けてる。』と嬉しい言葉。
以前、祭り用に彼の参加している町であります『蟹町』っぽく作った螺鈿細工風木札をあげたら大層喜んでくれ、『お祭りが終わると法被は仕舞うけどこの木札はいつも机に飾って愛でてる。』とまで言ってくれました。
首元に見えた紐の色は随分と薄くなり、よほど気に入って身につけてくれていたようで嬉しいかぎりです。
実は、彼にあげた木札の他にもう一つ『蟹町』っぽく作った違うデザインの木札がありましたが、誰か蟹町の方で”偶然がもたらす”縁があれば差し上げようと手元に置いてありました。
でもこんなに気に入って身に付けてくれるんならと、今年大学受験の彼にもし合格したらお祝いとしてあげようと決めました。
そして昨日来店してくれた時に無事合格したと聞き、もう一つの蟹町風木札を彼に差し上げました。
自分で身に付けてくれてもいいし、女性っぽいデザインかもしれないのでこの先もし、蟹町の法被を一緒に纏う女性と縁が出来たらその人にあげてもいいよと伝え彼に託しました。
本当に嬉しそうに照れ臭そうに喜ぶ彼の顔を見て、蟹町風に作った木札なら蟹町を愛する彼に託して良かったんだなと思いました。
本当言うと結構気に入って手元に置いておきたかったけど・・・(笑)身に付けてもらって初めて役目を果たしますもんね。
今まで暗い箱の中でしまっててごめんね・・・いってらっしゃい。
関連記事