2011年08月11日17:17
いざ富士山へ!
カテゴリー │富士山
8月8日(月)
大和と二人で富士山を歩いてきました。
前日の7日(日) 午後8時出発。
向かった先は、富士山須走口5合目。
予定通り午後11時須走口5合目駐車場到着。
御来光が目的の方々がたくさん出発して行くのをよそ目に私達は明日に備え就寝。
大好きな車中泊も今回はお酒無し、DVD無しです。(寂)
午前3時30分、不安と楽しみでなかなか寝付けなかったのに加え、続々と駐車場に入ってくる車の音や、グループで来たのか賑やかな話し声で本格的に目が覚めてしまいました。
当初、午前5時半起床6時出発の予定でしたが、眠れないのとなんとなく心配になったので出発時間を急遽1時間ちょっと早めることに。
道中寝てきたので睡眠は十分であろう大和を起こして準備したら午前4時35分いよいよ出発です。
今回は歩く時間が今までの山より長いのでチョコレートだけでは足りないだろうと、キャラメルもプラス。
大和にも”途中で疲れた時に体力を回復する食べ物”を準備しておくように言っておいたので見せてもらうと・・・
蒲焼さん太郎かよっ!
よく見ると他に、焼肉さん太郎も持ってきたようです。(笑)
大和曰く、『 コレ食べると超元気になる! 』んだそうです。
まぁ、本人がそう言うのならヨシとしましょう。
外はまだ日の出前なので暗く、私達が停めた第2駐車場はこの時すでに満車でした。
富士山須走口5合目は標高2,000メートル
山頂まで高さ1,776メートルを歩くことになります。
歩く距離にしておよそ7,7キロです。
山頂までの所要時間は7時間くらいだそうですが、半分の時間で登る人もいれば、倍の時間かかる人もいるみたいです。
登山道(参道?)入り口で地図をもらってまだ薄明るい中を歩き始めます。
登山道は参道らしくいきなり階段で始まります。
階段を抜け、鳥居をくぐると樹林帯です。
遠くに山頂が見えます。
この樹林帯が続くのが須走口登山道の特徴でもあるようです。
途中景色が開けたところで太陽が見えました。
山を歩き慣れていない大和はかなり足が疲れるようでしきりと、『 あと頂上までどれくらい? 』と聞いてきます。
歩き始めてから1時間。
お腹が減った大和は朝ごはんにコンビニのおにぎり。
私はトイレの無い所でご飯を食べるのは心配なので山小屋までガマンです。
山頂はまだまだ先ですが天気は最高です。
午前6時2分、6合目到着。
散々色々なブログで紹介されてきてご存知のことと思いますが、自動販売機いってみましょう!
ポカリスエットが400円。
下界の2倍ちょっとのお値段ですね。
よく『 高い! 』と言う声を聞きますが、そもそも山に自動販売機が置いてある方が不自然だし、むしろ有難い事だと思うけどなぁ。
今回飲み物はポカリ2.5Lと水1Lを持ってきたのでおそらく足りるでしょう。
少し休憩して出発です。
午前6時36分、本6合目到着。
この辺は大和もまだまだ元気でした。
この時点で標高2,700メートル。
ここから高度に身体を慣らすためさらにゆっくり歩きます。
途中命のチョコレートでエネルギー補給です。
大和も命の蒲焼さん太郎でエネルギーというか、ほぼ塩分補給です。(笑)
ただこの蒲焼さん太郎食べると喉が渇くらしく大和のポカリだけみるみるうちに減っていきます。(汗)
午前7時35分、7合目到着。
ここで少し長めの休憩を取りさらに身体を高度に慣らします。
私は遅めの朝飯。
大和は相変わらず蒲焼さん・・いや、焼肉さん太郎の方だったかな。(笑)
なぜか関西弁。
富士山のトイレはどこも有料です。(一回100円~300円)
頻尿の私は2,000円分の100円玉を持ってきました。(笑)
充分休憩したら再び出発です。
山頂まではまだまだ遠そうです。(汗)
ボサかわいい犬。
とにかくひたすらジグザグに歩いていきます。
午前8時31分、本7合目到着。
すでに雲の上です。
山頂まではあとこのくらい。
って、全ッ然進んでる気がしねぇ・・・(汗)
このころになると大和の休憩回数がグンと増えてきました。
休憩の度に蒲焼きさん食っちゃあ・・・
ポカリ飲んでの繰り返し。
気が付けばすでに1Lを飲んでしまった大和。
このままだといくら水分補給してもキリがないと思い、急遽【蒲焼さん太郎禁止令】を発令。(笑)
しばらくすると下からブルドーザーが登ってきました。
山小屋に必要な物資を運んでいるようですが、後ろには山小屋のスタッフなのか、具合の悪くなられた方なのか横になった人も乗っていました。
一体何人の方が『 乗せてくれ! 』と思ったことでしょう。(笑)
午前9時6分、8合目到着。
心配していた高山病ですが、時々行う有圧呼吸法のおかげか今の所二人とも何ともありません。
命のキャラメルでエネルギー補給です。
蒲焼さん太郎禁止令を発令中の大和も、
『 キャラメル頂戴。 』
と、私のキャラメルでエネルギー補給。
キャラメルを舐めながら・・・
大和『 これ余計喉かわくね。 』
そういってゴクゴクとポカリを飲み出す。
私『 ・・・蒲焼さん太郎禁止令意味ねぇじゃん・・・ 』
10分ほど休憩したら再び出発。
このころになると大和の歩くペースがぐっと落ちてしまい、歩くのがかなり辛そうです。
出発する時に私が言った、
『 今日はお前の根性を限界まで試させてもらうでな。 』
『 疲れたからギブアップってのはナシだからな。 』
この二つの言葉のせいで辞めたくても辞められないのか・・・そう思うと悪い事しちゃったな・・・と思いました。
午前9時39分、本8合目到着。
ここで吉田口登山道から歩いてきた方達と道が合流するため一気に人が増えます。
発泡酒が出てからただでさえビールが高級品に感じるのに山では完全にお金持ちの飲み物です。(笑)
休憩したら大和も少し元気が出たようです。
再び出発。
ここから山頂まではおよそ50分らしいです。(嬉)
私『 よ~し大和、あと50分で頂上だぞ! 』
それを聞いて『 え~! 』と露骨に嫌な顔をする大和。
8合目までは体力温存で行くぞ!と大和には言ってありましたが、すでに疲れきっているようです。
日差しは強いものの適度に吹く風が冷たくて心地よいです。
疲れているだろうにポーズをとって強がる大和。
午前10時10分、8合5勺到着。
『 山頂まで・・60分・・だと・・!』
さっき富士山山頂まで50分って看板あったやんけ!(怒)
大和『 パパ~! 頂上まであと何分? 』
私『 え? い、一時間・・だって・・・ 』
絶望的な顔をする大和。
私が『 まぁ、休憩しようか。 』と大和に言うも『 いい! 行く! 』と半ばふて腐れて歩き出す大和。
ただでさえ体力的に限界に近づいているのにこれで余計に疲れたようで一気にペースダウン。
やっと頂上の鳥居が見えました。
残雪も見えます。
午前10時46分、9合目到着。
あと30分で頂上です。
『 ここまで来たら疲れてるのはみんな一緒だからな。がんばれよ! 』
そう息子を励ましますが、もうすでに耳に届いているのかわかりません。
頭痛の心配をしましたが、頭は痛くないようです。
『 腹減ってるか? 』と聞くと、『 減ってる・・・ 』と大和。
山頂で食べる予定だったおにぎりを食べて休憩します。
雲の上で食べるおにぎりは最高です!
命のキャラメルを食べてもう一踏ん張りします。
息を整えたら出発。
山頂までの最後の岩場を登ります。
しかし、かなり辛そうで、少し登っては休憩の繰り返しです。
もう頂上はすぐそこです。
最後の登り坂です。
そして遂に・・・
午前11時43分、須走口富士山頂到着。
ここまでがんばった息子と握手した瞬間、涙がこぼれそうになりました。
大和は全ての体力を使いきったようでとても頂上からの景色を見る余裕は微塵もありません。
周りを見てみると、老若男女問わず山頂は人で賑わっています。
山ガールもいっぱいいましたよ。(興奮)
山頂には浅間大社の社務所もありました。
自動販売機は・・・
全部400円。
それよりやっぱり山頂に自動販売機がある方がビックリだわ。
ブルドーザーが万年雪を運んできてビールやジュースを冷やす氷として利用していました。
本当の山頂である剣が峰は今の大和の体力を考えるととても行けそうにないのでまたの機会にします。
大和の靴の底を見せてもらうと、かなり傷んでしまいました。
まだ買って3週間なのに・・・
今回の富士山歩きは、たった一回かもしれない山歩きで登山靴を買うのはもったいないと思って履きなれた運動靴で挑戦させましたが、溝が浅い分少し滑りやすいようでした。
登山靴だったらもう少し楽に歩けたかもしれないと思うと、数千円をケチったのがなんだか息子に申し訳なく思います。
酸素が薄いからなのか、疲れからなのか『 ねむい。 』と言って寝だす大和。
しばらく寝かせておきましたが、山小屋の畳で寝かせてもらおうと山小屋の方に聞くと、
『 そんなに長い時間でなければいいですよ。 』と。
早速お言葉に甘えようと、大和を起こして連れていくと、
山小屋『 体調悪くなっちゃった?』
私『 いえ、眠いみたいです。 』
山小屋『 あ、それなら横になっちゃダメだよ。起きた時に気持ち悪くなっちゃうから座ってな。 』と。
私『 あ、そうなんですか? それじゃ座ってるか。 』
と大和を座らせようとすると、『 おしっこ行きたい。 』というので山小屋を出てトイレへ。
トイレから出てくると『 もう下山したい。 』と大和。
『 わかった。でも、せめて火口だけでも見て行こうよ。 』と火口を見に行きます。
山小屋の裏ではたくさんの布団が干してありました。
火口は迫力があり、下を覗くと吸い込まれて行きそうなくらい深いです。
↑クリックで拡大出来ます。
午後0時28分、下山開始。
山頂で【蒲焼さん太郎禁止令】を解除したので早速3枚食べたおかげか、足取りは軽そうです。
大和『 オレ蒲焼さん太郎食べると超回復するだよ。 』
・・・君どんだけ蒲焼さん太郎リスペクトしてんねん。(笑)
下り坂は細かい砂や石がクッションとなって歩きやすいです。
分岐点では看板を確認して進めば方向を間違える事もないと思います。
完全回復したかに見えた大和でしたが、登りで使い果たした体力はそう簡単に回復するハズもなく3分進んでは休むの繰り返し。
『 時間は余裕があるから焦らなくていいからな。 』
とは言ったものの、座ったままいつまでも動かない大和についつい言ってしまいました。
私『 どうした? どこか痛いのか? 』
黙って首を振る大和。
私『 ここで5時まで座って休んでてもいいけど、それじゃいつまで経っても家に帰れないぞ! 』って。
言った後で激しく後悔。
無理して山頂まで行かせなければ下山する体力だって残っていただろうに・・・
辛そうな顔して再び歩き出す大和に『 どうした? どこが痛いのか正直に言ってみな。 』と私が聞くと、『 頭が痛い。 』と。
このまま辛い思いして歩くよりはいいだろうと、頭痛薬を半分にカットして飲ませました。
しばらく休んでから再び歩きだすと、雲の中に入ったようで小雨が降ってきました。
雨具を着ようか迷っていた時、突如鳴り出す雷。
下界で聞くそれとは比べ物にならないくらい大きな音で上からではなく横から聞こえてきます。
大和『 うぉぉっ! 怖えぇっ! 』
大和と二人で7合目の山小屋まで一目散に駆け下ります。
山小屋に着いてトイレを済まして雨具を着ようとすると、山小屋のお兄さんが『 危険ですから奥の方に避難して下さい。 』と。
たくさんの方が避難してきて山小屋の中は満員電車並みにギュウギュウ詰めになったまま雷が過ぎるのを待ちました。
40分ほどすると雨があがり避難していた方々が次々と山小屋にお礼を告げて出て行きました。
外を見ると綺麗な虹が掛かっていました。
サングラス越しの方がよく見えますね。
そしていよいよ須走口下山道のメインイベント、砂走りに到着。
砂で出来た急な斜面で、大股で走れば一歩で2メートルずつくらい進む事が出来ます。(驚)
まさに富士山下山道のワープゾーン。(笑)
ショートスパッツとゴーグルを装着して、一気に駆け下ります。
これね・・・
めちゃめちゃ楽しい!
地面はフカフカで柔らかいし、膝にも優しそう。
スピードが出るのはもちろん、時々隠れている岩をよけながら走るのが適度に反射神経を使うので面白い!
スノーボードで斜面を滑走しているような楽しさ。
ここでターンしよう、このラインを走ろうって感じがなんとなく似てる。
ただ、めちゃめちゃ長いので最初は楽しんでいた大和も最後は疲れと足が痛くなったので足を引きずって歩いていました。
ようやく砂走りを抜けたら最後は樹林帯を歩いて駐車場を目指します。
が、この樹林帯が体力を使い果たし、足を傷めた大和にはきつかったようで、何回も何回も休憩しながらようやく・・・
午後4時40分、須走口登山口到着。
二人とも無事に戻ってこれた事、そして何より大和のがんばる姿を見れた事に喜びを感じ、再び握手を交わしました。
ご褒美に参道でピオーネとソフトクリームを買ってあげました。
駐車場に戻って着替えを終え、車を走らせるとすぐに眠ってしまいました。
自分の体力を試したくて4月から始めた山歩き。
山歩きを始めるまでは富士山を歩く事なんか絶対にないだろうと思っていましたが、ついに歩いてしまいました。
しかも息子を巻き込んだ形になってしまいましたが、この経験はいつかきっと役に立つと思います。
どんなに目標が遠くてもあきらめずに一歩一歩進んでいけば必ず辿り着く事を。
思い出をありがとう富士山!
今回GPSロガーで取得した富士山須走口登山道GPSログデータ
↑クリックで拡大出来ます。
後日談
日焼け止めを持っていったにもかかわらず、塗らなかったもんだから日焼けで顔や首がヒリヒリ痛いです。(泣)
まさかここまで日焼けするとは・・・
大和と二人で富士山を歩いてきました。
前日の7日(日) 午後8時出発。
向かった先は、富士山須走口5合目。
予定通り午後11時須走口5合目駐車場到着。
御来光が目的の方々がたくさん出発して行くのをよそ目に私達は明日に備え就寝。
大好きな車中泊も今回はお酒無し、DVD無しです。(寂)
午前3時30分、不安と楽しみでなかなか寝付けなかったのに加え、続々と駐車場に入ってくる車の音や、グループで来たのか賑やかな話し声で本格的に目が覚めてしまいました。
当初、午前5時半起床6時出発の予定でしたが、眠れないのとなんとなく心配になったので出発時間を急遽1時間ちょっと早めることに。
道中寝てきたので睡眠は十分であろう大和を起こして準備したら午前4時35分いよいよ出発です。
今回は歩く時間が今までの山より長いのでチョコレートだけでは足りないだろうと、キャラメルもプラス。
大和にも”途中で疲れた時に体力を回復する食べ物”を準備しておくように言っておいたので見せてもらうと・・・
蒲焼さん太郎かよっ!
よく見ると他に、焼肉さん太郎も持ってきたようです。(笑)
大和曰く、『 コレ食べると超元気になる! 』んだそうです。
まぁ、本人がそう言うのならヨシとしましょう。
外はまだ日の出前なので暗く、私達が停めた第2駐車場はこの時すでに満車でした。
富士山須走口5合目は標高2,000メートル
山頂まで高さ1,776メートルを歩くことになります。
歩く距離にしておよそ7,7キロです。
山頂までの所要時間は7時間くらいだそうですが、半分の時間で登る人もいれば、倍の時間かかる人もいるみたいです。
登山道(参道?)入り口で地図をもらってまだ薄明るい中を歩き始めます。
登山道は参道らしくいきなり階段で始まります。
階段を抜け、鳥居をくぐると樹林帯です。
遠くに山頂が見えます。
この樹林帯が続くのが須走口登山道の特徴でもあるようです。
途中景色が開けたところで太陽が見えました。
山を歩き慣れていない大和はかなり足が疲れるようでしきりと、『 あと頂上までどれくらい? 』と聞いてきます。
歩き始めてから1時間。
お腹が減った大和は朝ごはんにコンビニのおにぎり。
私はトイレの無い所でご飯を食べるのは心配なので山小屋までガマンです。
山頂はまだまだ先ですが天気は最高です。
午前6時2分、6合目到着。
散々色々なブログで紹介されてきてご存知のことと思いますが、自動販売機いってみましょう!
ポカリスエットが400円。
下界の2倍ちょっとのお値段ですね。
よく『 高い! 』と言う声を聞きますが、そもそも山に自動販売機が置いてある方が不自然だし、むしろ有難い事だと思うけどなぁ。
今回飲み物はポカリ2.5Lと水1Lを持ってきたのでおそらく足りるでしょう。
少し休憩して出発です。
午前6時36分、本6合目到着。
この辺は大和もまだまだ元気でした。
この時点で標高2,700メートル。
ここから高度に身体を慣らすためさらにゆっくり歩きます。
途中命のチョコレートでエネルギー補給です。
大和も命の蒲焼さん太郎でエネルギーというか、ほぼ塩分補給です。(笑)
ただこの蒲焼さん太郎食べると喉が渇くらしく大和のポカリだけみるみるうちに減っていきます。(汗)
午前7時35分、7合目到着。
ここで少し長めの休憩を取りさらに身体を高度に慣らします。
私は遅めの朝飯。
大和は相変わらず蒲焼さん・・いや、焼肉さん太郎の方だったかな。(笑)
なぜか関西弁。
富士山のトイレはどこも有料です。(一回100円~300円)
頻尿の私は2,000円分の100円玉を持ってきました。(笑)
充分休憩したら再び出発です。
山頂まではまだまだ遠そうです。(汗)
ボサかわいい犬。
とにかくひたすらジグザグに歩いていきます。
午前8時31分、本7合目到着。
すでに雲の上です。
山頂まではあとこのくらい。
って、全ッ然進んでる気がしねぇ・・・(汗)
このころになると大和の休憩回数がグンと増えてきました。
休憩の度に蒲焼きさん食っちゃあ・・・
ポカリ飲んでの繰り返し。
気が付けばすでに1Lを飲んでしまった大和。
このままだといくら水分補給してもキリがないと思い、急遽【蒲焼さん太郎禁止令】を発令。(笑)
しばらくすると下からブルドーザーが登ってきました。
山小屋に必要な物資を運んでいるようですが、後ろには山小屋のスタッフなのか、具合の悪くなられた方なのか横になった人も乗っていました。
一体何人の方が『 乗せてくれ! 』と思ったことでしょう。(笑)
午前9時6分、8合目到着。
心配していた高山病ですが、時々行う有圧呼吸法のおかげか今の所二人とも何ともありません。
命のキャラメルでエネルギー補給です。
蒲焼さん太郎禁止令を発令中の大和も、
『 キャラメル頂戴。 』
と、私のキャラメルでエネルギー補給。
キャラメルを舐めながら・・・
大和『 これ余計喉かわくね。 』
そういってゴクゴクとポカリを飲み出す。
私『 ・・・蒲焼さん太郎禁止令意味ねぇじゃん・・・ 』
10分ほど休憩したら再び出発。
このころになると大和の歩くペースがぐっと落ちてしまい、歩くのがかなり辛そうです。
出発する時に私が言った、
『 今日はお前の根性を限界まで試させてもらうでな。 』
『 疲れたからギブアップってのはナシだからな。 』
この二つの言葉のせいで辞めたくても辞められないのか・・・そう思うと悪い事しちゃったな・・・と思いました。
午前9時39分、本8合目到着。
ここで吉田口登山道から歩いてきた方達と道が合流するため一気に人が増えます。
発泡酒が出てからただでさえビールが高級品に感じるのに山では完全にお金持ちの飲み物です。(笑)
休憩したら大和も少し元気が出たようです。
再び出発。
ここから山頂まではおよそ50分らしいです。(嬉)
私『 よ~し大和、あと50分で頂上だぞ! 』
それを聞いて『 え~! 』と露骨に嫌な顔をする大和。
8合目までは体力温存で行くぞ!と大和には言ってありましたが、すでに疲れきっているようです。
日差しは強いものの適度に吹く風が冷たくて心地よいです。
疲れているだろうにポーズをとって強がる大和。
午前10時10分、8合5勺到着。
『 山頂まで・・60分・・だと・・!』
さっき富士山山頂まで50分って看板あったやんけ!(怒)
大和『 パパ~! 頂上まであと何分? 』
私『 え? い、一時間・・だって・・・ 』
絶望的な顔をする大和。
私が『 まぁ、休憩しようか。 』と大和に言うも『 いい! 行く! 』と半ばふて腐れて歩き出す大和。
ただでさえ体力的に限界に近づいているのにこれで余計に疲れたようで一気にペースダウン。
やっと頂上の鳥居が見えました。
残雪も見えます。
午前10時46分、9合目到着。
あと30分で頂上です。
『 ここまで来たら疲れてるのはみんな一緒だからな。がんばれよ! 』
そう息子を励ましますが、もうすでに耳に届いているのかわかりません。
頭痛の心配をしましたが、頭は痛くないようです。
『 腹減ってるか? 』と聞くと、『 減ってる・・・ 』と大和。
山頂で食べる予定だったおにぎりを食べて休憩します。
雲の上で食べるおにぎりは最高です!
命のキャラメルを食べてもう一踏ん張りします。
息を整えたら出発。
山頂までの最後の岩場を登ります。
しかし、かなり辛そうで、少し登っては休憩の繰り返しです。
もう頂上はすぐそこです。
最後の登り坂です。
そして遂に・・・
午前11時43分、須走口富士山頂到着。
ここまでがんばった息子と握手した瞬間、涙がこぼれそうになりました。
大和は全ての体力を使いきったようでとても頂上からの景色を見る余裕は微塵もありません。
周りを見てみると、老若男女問わず山頂は人で賑わっています。
山ガールもいっぱいいましたよ。(興奮)
山頂には浅間大社の社務所もありました。
自動販売機は・・・
全部400円。
それよりやっぱり山頂に自動販売機がある方がビックリだわ。
ブルドーザーが万年雪を運んできてビールやジュースを冷やす氷として利用していました。
本当の山頂である剣が峰は今の大和の体力を考えるととても行けそうにないのでまたの機会にします。
大和の靴の底を見せてもらうと、かなり傷んでしまいました。
まだ買って3週間なのに・・・
今回の富士山歩きは、たった一回かもしれない山歩きで登山靴を買うのはもったいないと思って履きなれた運動靴で挑戦させましたが、溝が浅い分少し滑りやすいようでした。
登山靴だったらもう少し楽に歩けたかもしれないと思うと、数千円をケチったのがなんだか息子に申し訳なく思います。
酸素が薄いからなのか、疲れからなのか『 ねむい。 』と言って寝だす大和。
しばらく寝かせておきましたが、山小屋の畳で寝かせてもらおうと山小屋の方に聞くと、
『 そんなに長い時間でなければいいですよ。 』と。
早速お言葉に甘えようと、大和を起こして連れていくと、
山小屋『 体調悪くなっちゃった?』
私『 いえ、眠いみたいです。 』
山小屋『 あ、それなら横になっちゃダメだよ。起きた時に気持ち悪くなっちゃうから座ってな。 』と。
私『 あ、そうなんですか? それじゃ座ってるか。 』
と大和を座らせようとすると、『 おしっこ行きたい。 』というので山小屋を出てトイレへ。
トイレから出てくると『 もう下山したい。 』と大和。
『 わかった。でも、せめて火口だけでも見て行こうよ。 』と火口を見に行きます。
山小屋の裏ではたくさんの布団が干してありました。
火口は迫力があり、下を覗くと吸い込まれて行きそうなくらい深いです。
↑クリックで拡大出来ます。
午後0時28分、下山開始。
山頂で【蒲焼さん太郎禁止令】を解除したので早速3枚食べたおかげか、足取りは軽そうです。
大和『 オレ蒲焼さん太郎食べると超回復するだよ。 』
・・・君どんだけ蒲焼さん太郎リスペクトしてんねん。(笑)
下り坂は細かい砂や石がクッションとなって歩きやすいです。
分岐点では看板を確認して進めば方向を間違える事もないと思います。
完全回復したかに見えた大和でしたが、登りで使い果たした体力はそう簡単に回復するハズもなく3分進んでは休むの繰り返し。
『 時間は余裕があるから焦らなくていいからな。 』
とは言ったものの、座ったままいつまでも動かない大和についつい言ってしまいました。
私『 どうした? どこか痛いのか? 』
黙って首を振る大和。
私『 ここで5時まで座って休んでてもいいけど、それじゃいつまで経っても家に帰れないぞ! 』って。
言った後で激しく後悔。
無理して山頂まで行かせなければ下山する体力だって残っていただろうに・・・
辛そうな顔して再び歩き出す大和に『 どうした? どこが痛いのか正直に言ってみな。 』と私が聞くと、『 頭が痛い。 』と。
このまま辛い思いして歩くよりはいいだろうと、頭痛薬を半分にカットして飲ませました。
しばらく休んでから再び歩きだすと、雲の中に入ったようで小雨が降ってきました。
雨具を着ようか迷っていた時、突如鳴り出す雷。
下界で聞くそれとは比べ物にならないくらい大きな音で上からではなく横から聞こえてきます。
大和『 うぉぉっ! 怖えぇっ! 』
大和と二人で7合目の山小屋まで一目散に駆け下ります。
山小屋に着いてトイレを済まして雨具を着ようとすると、山小屋のお兄さんが『 危険ですから奥の方に避難して下さい。 』と。
たくさんの方が避難してきて山小屋の中は満員電車並みにギュウギュウ詰めになったまま雷が過ぎるのを待ちました。
40分ほどすると雨があがり避難していた方々が次々と山小屋にお礼を告げて出て行きました。
外を見ると綺麗な虹が掛かっていました。
サングラス越しの方がよく見えますね。
そしていよいよ須走口下山道のメインイベント、砂走りに到着。
砂で出来た急な斜面で、大股で走れば一歩で2メートルずつくらい進む事が出来ます。(驚)
まさに富士山下山道のワープゾーン。(笑)
ショートスパッツとゴーグルを装着して、一気に駆け下ります。
これね・・・
めちゃめちゃ楽しい!
地面はフカフカで柔らかいし、膝にも優しそう。
スピードが出るのはもちろん、時々隠れている岩をよけながら走るのが適度に反射神経を使うので面白い!
スノーボードで斜面を滑走しているような楽しさ。
ここでターンしよう、このラインを走ろうって感じがなんとなく似てる。
ただ、めちゃめちゃ長いので最初は楽しんでいた大和も最後は疲れと足が痛くなったので足を引きずって歩いていました。
ようやく砂走りを抜けたら最後は樹林帯を歩いて駐車場を目指します。
が、この樹林帯が体力を使い果たし、足を傷めた大和にはきつかったようで、何回も何回も休憩しながらようやく・・・
午後4時40分、須走口登山口到着。
二人とも無事に戻ってこれた事、そして何より大和のがんばる姿を見れた事に喜びを感じ、再び握手を交わしました。
ご褒美に参道でピオーネとソフトクリームを買ってあげました。
駐車場に戻って着替えを終え、車を走らせるとすぐに眠ってしまいました。
自分の体力を試したくて4月から始めた山歩き。
山歩きを始めるまでは富士山を歩く事なんか絶対にないだろうと思っていましたが、ついに歩いてしまいました。
しかも息子を巻き込んだ形になってしまいましたが、この経験はいつかきっと役に立つと思います。
どんなに目標が遠くてもあきらめずに一歩一歩進んでいけば必ず辿り着く事を。
思い出をありがとう富士山!
今回GPSロガーで取得した富士山須走口登山道GPSログデータ
↑クリックで拡大出来ます。
後日談
日焼け止めを持っていったにもかかわらず、塗らなかったもんだから日焼けで顔や首がヒリヒリ痛いです。(泣)
まさかここまで日焼けするとは・・・
この記事へのコメント
6代目かとさーさん
こんにちは
富士登山お疲れ様でした(^O^)/
ウチも同じコースで14日に登ります!!
スゴイ参考になりました。
・・・と同時に甘く見てました(-_-;)
『蒲焼さん太郎』
私も持って行こうか考えましたが
やめようかなと。。。
でも元気が出ちゃうんですよね♪
こんにちは
富士登山お疲れ様でした(^O^)/
ウチも同じコースで14日に登ります!!
スゴイ参考になりました。
・・・と同時に甘く見てました(-_-;)
『蒲焼さん太郎』
私も持って行こうか考えましたが
やめようかなと。。。
でも元気が出ちゃうんですよね♪
Posted by とし鍼灸接骨院 at 2011年08月11日 17:59
御殿場の大砂走りだと思っていました
ひょっとして一番大変なコースを選んだのでは??
富士宮口しか知らない私には
一生登る事のないルートだと思います
お疲れ様でした(^^)
ひょっとして一番大変なコースを選んだのでは??
富士宮口しか知らない私には
一生登る事のないルートだと思います
お疲れ様でした(^^)
Posted by やすけ(大久保) at 2011年08月11日 18:35
いやーー、大和君りっぱ!
よく頑張ったね(^_^)ノ
小さい頃から大和君知ってるけど、改めて大きく成長したことがわかりました。
この男2人旅は、きっと一生思い出に残ると思います。
俺も息子が欲しくなったよ(#^_^#)
感動した!(^^)!…感動したけど…
最後の鼻のアップ写真で無理にわざと鼻毛出したから少し減点( ´艸`)
よく頑張ったね(^_^)ノ
小さい頃から大和君知ってるけど、改めて大きく成長したことがわかりました。
この男2人旅は、きっと一生思い出に残ると思います。
俺も息子が欲しくなったよ(#^_^#)
感動した!(^^)!…感動したけど…
最後の鼻のアップ写真で無理にわざと鼻毛出したから少し減点( ´艸`)
Posted by 新之助 at 2011年08月11日 18:39
感動しました(>_<)よくがんばりましたね!! 富士宮口の方が楽かもしれません・・・。富士宮口から登って、須走で帰るっていうのが一番いいかも!と、ちょっと思いました。富士宮口は、とにかく岩だらけ。でも、この岩が登りやすかったと思います。逆に砂の斜面がきつかったです。須走口は、砂が多いように見えるんですが・・どうなんだろ?
頂上まで行けたなんて本当にすごいですよ!蒲焼さん太郎大量に買ってあげたい!!!
富士登山、私もけちって手袋防水にしなかったんですが、冬山で手が凍傷する感じでした。一応、ビニール手袋を持参したので助かりましたが、ビニール手袋してると物を取り出すのにも不便だったし、数千円をけちったことを後悔しました~~~~(;_;)
頂上まで行けたなんて本当にすごいですよ!蒲焼さん太郎大量に買ってあげたい!!!
富士登山、私もけちって手袋防水にしなかったんですが、冬山で手が凍傷する感じでした。一応、ビニール手袋を持参したので助かりましたが、ビニール手袋してると物を取り出すのにも不便だったし、数千円をけちったことを後悔しました~~~~(;_;)
Posted by naonao at 2011年08月12日 10:23
お疲れ様でした。
そーいえば、加藤さん、この前やすけさん筆頭に富士登山するっていってましたっけ?
この夏2回も富士登山するなんて、タフですね(笑)
そーいえば、加藤さん、この前やすけさん筆頭に富士登山するっていってましたっけ?
この夏2回も富士登山するなんて、タフですね(笑)
Posted by 菊川のたっちゃん at 2011年08月12日 13:08
☆☆とし鍼灸接骨院さんコメントありがとうございます!!
蒲焼さん太郎は携帯食というより3時のおやつで食べた方がいいかもしれません。(笑)
日焼け対策はしっかりしておいた方がいいですね。あと、ショートスパッツはあった方が靴の中に砂が入らなくて楽しめます。
14日に須走口から歩かれるということなので登頂目指してがんばって下さい。
御来光見られるといいですね!
☆☆やすけさんコメントありがとう!!
一番大変なコースは御殿場口みたいだよ。
須走口は木がたくさんあって涼しくて歩きやすかったよ。
でもどのコースも最後は”気持ち”の問題だよね。
今度は一緒に登りたいね!
☆☆新之助さんコメントありがとうございます!!
いや~、確かによくがんばったと思います。
何度かこりゃダメかな?と思いましたから。
予定より1時間ちょっと早めに出発して正解でした。時間に余裕があったので気持ちにも余裕が持てました。
今度は真白とチャレンジです。(笑)
え?鼻毛?
あ~~っ!ホントだ!めっちゃ恥ずかしい!
(笑)
☆☆naonaoさんコメントありがとう!!
富士宮口だから楽ってことはないと思いますよ。むしろ距離が短い分、角度が急なんじゃないでしょうか?
須走口は確かに砂が多かったような気もしますけど、どこも登りは同じような感じなのかと思っていました。
ビニール手袋・・・よく持っていきましたね。(驚)
それにしてもよほど気温が低かったんですね。(汗)
蒲焼さん太郎・・・買って下さい。(笑)
☆☆たっつぁんコメントありがとう!!
あ~、アレね。
あの呑んだくれ同士の約束ね。
刺身と一緒にキャンセルしたんじゃなかったっけ?(キリッ)
蒲焼さん太郎は携帯食というより3時のおやつで食べた方がいいかもしれません。(笑)
日焼け対策はしっかりしておいた方がいいですね。あと、ショートスパッツはあった方が靴の中に砂が入らなくて楽しめます。
14日に須走口から歩かれるということなので登頂目指してがんばって下さい。
御来光見られるといいですね!
☆☆やすけさんコメントありがとう!!
一番大変なコースは御殿場口みたいだよ。
須走口は木がたくさんあって涼しくて歩きやすかったよ。
でもどのコースも最後は”気持ち”の問題だよね。
今度は一緒に登りたいね!
☆☆新之助さんコメントありがとうございます!!
いや~、確かによくがんばったと思います。
何度かこりゃダメかな?と思いましたから。
予定より1時間ちょっと早めに出発して正解でした。時間に余裕があったので気持ちにも余裕が持てました。
今度は真白とチャレンジです。(笑)
え?鼻毛?
あ~~っ!ホントだ!めっちゃ恥ずかしい!
(笑)
☆☆naonaoさんコメントありがとう!!
富士宮口だから楽ってことはないと思いますよ。むしろ距離が短い分、角度が急なんじゃないでしょうか?
須走口は確かに砂が多かったような気もしますけど、どこも登りは同じような感じなのかと思っていました。
ビニール手袋・・・よく持っていきましたね。(驚)
それにしてもよほど気温が低かったんですね。(汗)
蒲焼さん太郎・・・買って下さい。(笑)
☆☆たっつぁんコメントありがとう!!
あ~、アレね。
あの呑んだくれ同士の約束ね。
刺身と一緒にキャンセルしたんじゃなかったっけ?(キリッ)
Posted by 6代目かとさー at 2011年08月12日 15:36
富士登山おつかれさま^^
ヤマト君もおつかれさま^^
俺もいつかは挑戦したいな~
昼飯のオニギリは最高だね!
でも今回が一番疲れたでしょ?
酸素も薄そうだし・・
ヤマト君もおつかれさま^^
俺もいつかは挑戦したいな~
昼飯のオニギリは最高だね!
でも今回が一番疲れたでしょ?
酸素も薄そうだし・・
Posted by ニシサ at 2011年08月13日 07:59
ニシサコメントありがとう!!
いつか一緒に挑戦してみようよ。
オニギリは最高にウマかったよ。
コーヒーも飲みたかったけど、もし山頂で大和が気分悪くなったらそんなコーヒー作ってる時間無いと思って今回持ってくの辞めたんだよね。
一番疲れたのは何と行っても尉ヶ峰だよ。(笑)
酸素が薄いのは別に気にならなかったなぁ。
いつか一緒に挑戦してみようよ。
オニギリは最高にウマかったよ。
コーヒーも飲みたかったけど、もし山頂で大和が気分悪くなったらそんなコーヒー作ってる時間無いと思って今回持ってくの辞めたんだよね。
一番疲れたのは何と行っても尉ヶ峰だよ。(笑)
酸素が薄いのは別に気にならなかったなぁ。
Posted by 6代目かとさー at 2011年08月13日 08:05