掛塚のしがない床屋６代目

『　間　』

日本人にはこの『間』という物を大事にする意識があります。


『間』とは時間的感覚でいうリズムやタイミングであったり、空間的感覚でいう距離や余白であったりと、日常生活で耳にする、目にする全ての物に存在する、その物の良し悪しを決める大事な要素の一つだと思います。


時間的感覚だと、

『間』の悪い人なんて言葉があるけど、これはしょうがないと思うな~。予知能力があるわけじゃないし。

会話に長けてる人は『間』の取り方が上手い人が多い。落語家とか漫才師とか営業上手な方など話す事を商売にしている人には大事な要素ですね。

歌の『間』を正確にとったり、少しずらしたりも歌の上手さに関係していますね。

ちなみに日本の『間』にはリズムやタイミングのずれを喜ぶ不規則性が加味されているとのこと。


あと、犬に呼びかけた時にこっちを向いている犬の『間』が絶妙。(笑)
ご主人の命令を待つ『間』で従順度がわかると思います。





距離的感覚だと、

家の『間』取りでその家の住みやすさが決まったりしますね。職場の『間』取りも仕事の効率を左右します。

絵画やデザインの『間(余白)』も美意識に関係してきます。

千利休は絵画のなかに描き残された空白の部分にわびの美があると言ったそうです。


あと、ドーナツの真ん中の穴も『間』だと思います、俺は。(笑)



結局のところみ~んな『間』が好きなんです。日本人は。


今やってる稽古にも大事な『間』があるし、歌にも大事な『間』があるし、今年の螺鈿細工風ペンダントにも『間』を作ってみたいと思っています。




どう？好きになれそうなデザイン？(笑)